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「あ!もう一ついいですか?」 「あ?」 さっき岬君が言ってた事をふと思い出したのです。 あ、岬君の事を大地君と呼ぶのはやめました。 私の中の大地君は加賀くんだけで充分だからです。 それよりも… 「加賀君が中学の時、20人を病院送りにしたのは本当ですか?」 「なッ!?おまっ、誰に聞いたんだよ、そんな事!!」 「岬君です…」 「あいつ…」 加賀君は青筋を浮かべています。 怒っています。 どうやら事実ですね、これ。 「昔の話だって…」 加賀君はばつが悪そうにそう言いました。 「事実なんですか?」 「事実っちゃ事実だけど…そもそも20人がかりで俺を袋にしようとしたのはあいつらだからな」 「えぇ!?」 「別に俺は何もしてねぇよ。見た目がこんなんだからよく絡まれんの…殴られんの嫌だから殴っただけ」 「…正当防衛ってやつですか?」 「そんな感じ」 そうだったんですか… じゃぁ…加賀君は悪くないですね。
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