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「えー、俺はあの子のがタイプ。有紀ちゃん」
早乙女が珍しく女の名前を覚えてやがる…
コイツ、女なんかめんどくせぇっつって特定の女すら作らないような奴なのに。
本当、見た目と中身って比例しねぇな…
「七瀬有紀。柏木(かしわぎ)中出身。身長172cm、体重48kg。スリーサイズが上から…「おい」
パソコンのディスプレイを見ながら、ズラズラと情報を並べる棗を制止した。
「お前は何でいつもそんな情報を持ってる?」
「悪いけど俺に調べられない事なんてないねん。もちろん有紀ちゃんだけやなくて、この学校内の生徒、教師の情報も明確やで」
「ほぅ…じゃぁ、林檎のもか?」
「当たり前や。そもそも林檎ちゃんが、廊下でおしゃべりしてる情報、与えたのは誰やと思うてんねん」
「ばッ!!棗!!」
くっそ…
余計な事言いやがって…
コイツ、有力情報の持ち主だけど、とにかく口が軽いんだよな…
「へー、大地。やっぱりここに場所、移したのはそのためだったんだな」
光輝がニヤニヤしながらこっちを見る。
最悪…。
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