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「見損なったぜ、大地!俺は、喧嘩の強いお前だからついてきたけどな…喧嘩やめたら何が残るんだよ!」
それはそれで、気に入らねぇ言い方だな…
「俺は逆に、何でそこまで喧嘩に拘るのかわかんねぇよ」
殴りたいなら、早乙女みたいにスポーツとして格闘技でもすればいい。
何も、わざわざ他校の生徒と、喧嘩する意味だってねぇだろ…
縄張り争いでもあるまいし…
「やってらんねぇ!帰る」
吉良はバッと俺の胸ぐらから手を離し、ポケットに手を突っ込んで背を向けた。
「陸斗!!」
「「吉良!!」」
3人が同時に叫んだが、俺は何も言わなかった。
あいつが短気なのは、今に始まった事じゃない。
「いい、ほっとけよ。俺も上行くわ」
「大地…」
仲間同士の喧嘩なんて久しぶりだった。
でも俺は意見を変えるつもりもねぇ。
そろそろ授業が終わる。
まだ昼休みには早いが、林檎に会いたくなった。
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