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「何があった?」 「今は…言えません」 これ以上隠しても無駄なようなので、それだけ言いました。 だって…他に言いようもないじゃないですか… 「そうか」 私の中途半端な答えに、加賀君は一言そう言っただけでした。 「…ごめんなさい」 「謝る事じゃねぇよ。別にお前が本当に何でもないって言うなら、俺はそれでいい。ただ、何かあんなら少しくらい頼れよ」 加賀君は、怒るどころか優しく頭を撫でてくれました。 こんなに優しい人が… 「大丈夫です…今は…。でも…危ない時は守って下さいね」 「あぁ」 頼れと言ってくれるのなら、私も頼りたいです。 そうは言ったものの、私の心境は複雑でした。
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