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「でも、加賀君は守ってくれるよ」 「そうだね。わかるよ。でも...結果的に守ってくれても、その前に怖い思いをすることもあるかもね」 「うん...」 有紀ちゃんがそんなふうに言うものだから、何だか嫌な予感がしました。 やっぱり、実は加賀君はcrazy′sだったのではないかと思えてならないのです。 「林檎」 不意に名前を呼ばれました。 振り返るとそこには加賀君が立っていました。 昼休みのことと、今の会話もあって、少し胸が苦しくなりました。 下校時間になったばかりで、周りには生徒がたくさん歩いています。 中には走っている人や、待ち合わせをしている人もいました。 そんな中で、名前を呼ばれたのです。
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