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「いつも冷静なアイツが、林檎の事になるといつもいっぱいいっぱいだった」
それは、私もそうだって思ってました。
だけど加賀君は違うっていうんですよ。
「うん…」
「林檎はさ、加賀のこと信じられないの？」
「え？」
今度は有紀ちゃんが質問をしてきます。
視線は、また私へと戻っていました。
少し心配気だった有紀ちゃんの目は、いつものように凛としていました。
今度は私が困ってしまう番のようです。
「林檎さ、散々私に言ったじゃない。加賀君は悪い人じゃない、優しくて頼れる人だって。あの自信はどこにいったの？」
「……加賀君、やっぱりcrazy'Sだったんだって」
「うん。知ってたよ」
「……」
有紀ちゃんはきっと、加賀君が本当に元crazy'Sだったことを知っていて、私にあんな話をしたんですね。
私の気持ちを確かめるためだったんでしょうか……。
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