271人が本棚に入れています
本棚に追加
「そんな顔しないで。噂が流れていたのは本当だし、それが事実だったことをしったのはあの話をした後のことだよ」
「じゃぁ、さっき?」
「昼休み…」
私がのんびり加賀君と過ごしている間に、有紀ちゃんは本当のことを知っていたんですね…
だから、急に別れるとか、わかれないだとかいう話をしだしたんですね。
「じゃぁ、噂は全部本当なんだね…」
「それは加賀じゃないとわからないよ…」
「わからなくないじゃん!私は…もしかしたら、加賀君が嘘をついて元crazy'Sだったなんて言ったんじゃないかって思ってた…」
一度止まりかけた涙は、また溢れてきてしまいました。
眼球の下にある小さな溝では、もう涙を溜めておくスペースも残っていないようです。
黒目や、白目部分にも水分がおおっているのがわかります。
瞬きをすると、そのおおっていたものは、ひとつの粒となっていくつも下に落ちていくのです。
最初のコメントを投稿しよう!