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「だって、加賀の口から元crazy'Sだったって聞いたら、色んな意味で心配するでしょ?」 「そりゃッ……」 心配しないわけがありません。 喧嘩のことも、元の仲間のことも、女関係のことも……。 「それに、それを自慢に思うような奴じゃなきゃ、滅多なことでもない限り、そんなことを自分から言ったりしないでしょ」 「そっか…」 自分から「俺、元crazy'Sなんだよね」なんて言う加賀君て何かいやです……。 「多分、言う必要もなかったってとこじゃないの?でも、これだけ加賀のことが噂になっているところをみると、多分crazy'S絡みだと思うけどね」 「どういうこと?」 「まだ推測に過ぎないけど、きっと過去にcrazy'Sか加賀本人に恨みのある人間が、今になって復讐でもしようとしてきたってところじゃない?それで、あんたの存在を相手に知られたら、あんたに危険が迫ると思って別れた」 「有紀ちゃん…よく思い付くね、そんなこと…」 半ば呆れてしまうような思いつきでしたが、何故か有紀ちゃんが言うと本当にそうなんじゃないかと思えてくるのです。
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