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早速放課後、岬君を探しました。 生徒会の彼は、まだ生徒会室に残っているようでした。 「失礼します」 軽くノックをしてから扉を開ける。 「…丸井さん」 驚いたように目を見開いた岬君でしたが、すぐにいつもの笑顔に戻りました。 どうやら中には岬君一人のようです。 「あの…岬君にちょっと話があるのです…」 「何かな?嬉しいなぁ、丸井さんから僕に逢いに来てくれるなんて」 そう言って岬君は、手に持っていたペンを机に置くと立ち上がり、私の方へ向かってきました。 怖いくらいのあの笑顔です。 「悪いけど、私もいるわよ」 そこへいいタイミングでドアを大きく開け、顔を覗かせる有紀ちゃん。 やっぱりついてきてもらって良かった… 「き、君はッ…」 岬君は驚いたのか、一瞬足を止め、体を後ろへ引きました。
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