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しかし、再び笑顔を取り戻すと「そうだったね。七瀬さんと丸井さんは友達だったんだ」そういいながら、私達のすぐ傍まで来ました。 「あら、私のこと知ってるのね」 「もちろん。ミス東高の七瀬さんを知らないわけないじゃないか」 そうなのです。 有紀ちゃんは去年の文化祭で、2、3年生を差し置いてのミス東高に選ばれているのです。 当然といえば当然です。 美人でモデル体型なのですから。 自慢の親友です。 「それで、二人が共通している話ってなんなのかな?」 「とりあえず中に入れてもらえるかしら?」 私が言葉を発する前に、有紀ちゃんは岬君の言葉を制止しました。 「あぁ…そうだね、どうぞ」 そんな有紀ちゃんに、岬君は頬をひきつらせたように見えました。 流石の岬君も、有紀ちゃんには勝てないのでしょうか。 本当に、有紀ちゃんにきてもらって良かったと思う他ありません。
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