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「そうよ。じゃなきゃ来ないわよ」 「ゆ、有紀ちゃん!」 何故か喧嘩腰な有紀ちゃんを止めるため、有紀ちゃんの腕を掴みました。 質問をしているのは、こちらなので、答えてもらえないと困るのです。 「どうして僕に聞くのかな?」 「あのッ!私が言ったんです!岬君なら何か知ってるんじゃないかって…」 「……何かって?」 岬君の鋭い視線は、私の方に向けられました。 ――ドクン 心臓が跳ねたような感覚が私の全身を捕らえます。 自分に対してこんな目を向けられるのは、昨日の加賀君以来です。
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