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「あの…何で加賀君が?」
「は?お前が俺に書いた手紙だろ?」
突きつけられた手紙にはしっかりと名前が書かれている。
大地君へ…と。
「あ…」
林檎はある事に気付いたのだった。
手紙には岬の苗字はなく、名前だけが書かれている。
そして目の前にいる加賀という男の下の名前は確か…大地。
加賀大地(かがだいち)だったのではないかと林檎は目を泳がせた。
岬たいちと加賀だいち、読み方は違えど漢字は同じだ。
加賀は大地を自分の事だと勘違いしているようだった。
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