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「あのね…」 私は今朝の出来事をできるだけわかりやすく説明した。 途中、転んだ私を起こそうとしてくれた所では「そこはいらん」と話すら聞いてもらえなかった。 「ほら、みなさいよ。大事な物捨てた罰」 「有紀ちゃーん…」 私は今にも泣きそうだ。 だって…加賀君てば次の休み時間にまたくるって言ってたんだもん…。 今がその休み時間。 結局加賀君が帰った後、すぐにチャイムがなり、既に登校していた有紀ちゃんと話をしている暇もなかったのだ。 そして今に至る。 「で、加賀はもうじき来るはずなのね?」 「多分…」 あう… 加賀君を呼び捨てになんかしたら怒られちゃうよ、有紀ちゃん… 有紀ちゃんの言動にもビクビクとしてしまう。 そんな時… 「丸井ー?」 教室の後ろのドアの方から私を呼ぶ声が聞こえる。 まさか… 「彼氏が呼んでるぜ」 今朝の凶元とも言える藤崎君が私達の机の側までやってきてそう言った。
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