☆Apple queeN☆

３

「その代わり昼休みをあげてもいいわ」

「昼休み？」

「そう。１時間丸々林檎といれるなんて素敵じゃない？だから１０分間ずつの休み時間は私にちょうだい？」

「ちっ…わーったよ」

舌打ちが聞こえましたが、納得されたようです。

だけど…有紀ちゃんなんて言ったの？

昼休みをあげるって言わなかった？

「林檎もいいわね？それで」

「えっと…その…」

「決まりだな」

「…はい」

私に拒否権はないようです。

この威圧感の中では全てが無意味らしいです。

「じゃぁ、今度は昼休みにくっから」

加賀君はそれだけ言うと今朝と同じように背を向けて歩き出した。