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とうとう昼休みになってしまいました。
そしてすでに私は裏庭に加賀君と座っています。
昼休みになったと同時に現れた加賀君は私に有無を言わせず、半ば引きずるようにしてここに連れてこられてしまいました。
想像していた他の怖いお兄さん達はいなく、辺りは静まり返っています。
「なぁ?」
「は、はい!」
「…何でそんなに離れてんの?」
加賀君から3メートル程離れた所に座っている私に彼は低い声でそう言った。
「あの…それは」
「こっち来いよ」
顔を見上げれば目付きの悪い視線が私を捉える。
ひぃぃぃぃっ!
もう帰りたい!
帰りたいんです!
でもそんな事、口が裂けても言えません。
仕方なく言われるがままに少しだけ近付きました。
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