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「もっと」
更に少しだけ…
「もっと!」
言い方が少しキツくなったので30センチ程の距離まで急激に縮めました。
近い!
怖い!
助けて、有紀ちゃん!
嘆いても仕方ありません。
こんな状況を作ったのは私なのですから。
「お前、緊張してんの?」
顔を覗き込まれ、バッチリ目が合ってしまいました。
「は、はいッ!」
男の子とこんなに近い距離で喋ったのは初めてです。
怖いのと恥ずかしいのとで思わず声が上ずってしまいました。
「……………///」
「くくっ………」
赤面しながら俯くと、上から笑い声が聞こえてきました。
あれ…加賀君が笑っています…
不思議な光景なのです。
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