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「いいよ」 「へ?」 てっきりキスされてしまうものだと思っていた私は加賀君の言葉に間抜けな声を上げてしまった。 ほぼ反射的に目を開けた私の目に飛び込んできたものは… 「にゃー…」 小さな子猫でした。 「猫…」 「そう。こいつ、俺等が入学した時からいるんだぜ。いつもはさっき俺等が座ってた場所にいるんだけど…いない時は大抵ここ」 そう言いながらしゃがんで手を伸ばせば子猫は加賀君の手に擦り寄ってきた。 は…恥ずかしい…/// 私ってば何を考えていたんでしょうか… 勝手に破廉恥な事を考えてしまっていた自分が恥ずかしすぎてたまりません! 「猫嫌い?」 恥ずかしさのあまり立ち尽くしていた私に加賀君は子猫の首もとを撫でながら尋ねた。 「き、嫌いじゃないです!!」 急いでしゃがみ込むと、加賀君と同じように手を伸ばしてみた。 「みゃー」 するととことこと寄ってきては、前足でちょんと私の手をたたいた。 少し警戒しているようだ。
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