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「大丈夫。お前が嫌がるような事はしないから」
そう言って私の左頬から手を離した。
…が
「い、嫌じゃないです!」
何故か無意識の内にその手を自分の左頬に押し付けていた。
だって…加賀君があんなに寂しそうな顔をするから…
「林檎?」
加賀君の大きな手は私の顔の左側全てを覆ってしまいます。
私の行為が意外だったのか、加賀君は目を真ん丸くさせていました。
見開くと結構大きい目なんですね…
そんな悠長な事を考えていましたが、急に恥ずかしくなりました。
だって自分でほっぺに加賀君の手を押し付けているのですから。
「お前、顔もちっちぇな」
そんな私にお構いなしに加賀君はクスクスと笑っています。
やっぱり笑った顔は可愛いです。
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