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「すもも…!しっかりして!!」 私は自分じゃどうにもできなくて加賀君に電話をかけました。 半ば無理矢理登録されてしまった加賀君の番号です。 でも私から電話をかけるのはこれが初めてでした。 「林檎?」 加賀君はすぐに出てくれました。 初めてかけた電話に驚いているのが電話越しに伝わってきます。 でも今はそれどころではありません。 「か、加賀君!!すももが!すももがおかしいんです!!」 「すもも?お前、学校にいんのか?」 「そうです…加賀君…私、どうしたらいいですか?」 加賀君の声を聞いたら何だか安心して涙が溢れた。 何をしたらすももは助かりますか…? 「お前…泣いてんのか?ちょっと待ってろ!すぐ行くから」 「加賀く…―プッ…ツーツー… しゃべっている途中で切られてしまいました。 でも加賀君来てくれるって… 「すもも…加賀君来てくれるからしっかりして」 私は一生懸命すももを励まします。 だってこんなに苦しそうなんだもん。 小さい体でゲェゲェしているのを見ているのは酷です。
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