271人が本棚に入れています
本棚に追加
「それじゃ、もうわかるよね?丸井さんは今日から僕と付き合うから」
「岬君!!」
もうやめてほしいのです。
それ以上加賀君に何も言ってほしくなかったのです。
何でだろう…
これで誤解は晴れたはずなのに…
大地君と付き合えるのに…
何故だか全然嬉しくありませんでした。
「そうかよ」
加賀君はそれだけ言うとズボンのポケットの中に両手を突っ込み、背を向けました。
「加賀君!!」
反射的に私は加賀君の腕を両手で掴んでいました。
「触んな!!」
しかし、見事に振り払われてしまいました。
振り返った彼は、今まで見たことのない程冷たい目をしていました。
「ッ…………」
怒鳴られる!!
そう瞬間的に思い、ぎゅっと目を瞑っていました。
最初のコメントを投稿しよう!