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「それじゃ、もうわかるよね?丸井さんは今日から僕と付き合うから」 「岬君!!」 もうやめてほしいのです。 それ以上加賀君に何も言ってほしくなかったのです。 何でだろう… これで誤解は晴れたはずなのに… 大地君と付き合えるのに… 何故だか全然嬉しくありませんでした。 「そうかよ」 加賀君はそれだけ言うとズボンのポケットの中に両手を突っ込み、背を向けました。 「加賀君!!」 反射的に私は加賀君の腕を両手で掴んでいました。 「触んな!!」 しかし、見事に振り払われてしまいました。 振り返った彼は、今まで見たことのない程冷たい目をしていました。 「ッ…………」 怒鳴られる!! そう瞬間的に思い、ぎゅっと目を瞑っていました。
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