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「はっ…バカみてぇ…」
俺はさっきまでアイツといたあの場所でしゃがみ込み、項垂れていた。
林檎が戻ってすぐ猫じゃらしを返し忘れた事に気付いた。
俺が持っていてもよかったが、何となく猫じゃらしを持っているその姿を光輝達に見られたくなかった。
だから追いかけた。
アイツは歩くのが遅いからすぐに追い付く。
校舎へ続く角を曲がった瞬間、あの男と目が合った。
一瞬ほくそ笑みを浮かべたアイツにイラッとした。
俺は元々アイツが嫌いだった。
誰にでもいい顔をして、王子様だとか呼ばれてる。
あの余裕っぷりが気に入らねぇ…そう思ってた。
「丸井さん」
アイツ、俺がいるのを知ってて林檎に話しかけやがった。
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