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「僕の事を好きだったなんて」 その言葉を聞いた瞬間、全てが理解できた。 というより、全ての辻褄があった。 俺の事を好きだと言うわりに、ビビり過ぎる林檎の反応。 一々距離を取りたがったり、ずっと敬語だったり、ずっと苗字で呼ばれたり… 俺の勘違いから始まった独りよがりの付き合い。 はなから林檎は俺の事なんて好きでも何でもなかったんだと思った瞬間、すげぇ情けなくなった。 勝手に林檎が自分に惚れていると勘違いした。 今まで色んな女が自分に言い寄ってきたから疑いもしなかった。 俺、カッコ悪… 「にゃー…」 すももは俺の足へと頬擦りをする。 「わりぃな、すもも…アイツ、もう来ねぇや…」 すももを撫でながらそう言った。
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