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―――― 「ッく……ッ…………」 「もう、泣いてても仕方ないじゃない!!」 さっきから泣きっぱなしの私に有紀ちゃんは大きな声を出しています。 あの後、もう自分でも涙を止める事ができなくて結局大地君に保健室へと連れてきてもらいました。 授業を2時間欠席してしまいましたが、その間ずっと泣いていたのです。 そして放課後になった今、有紀ちゃんが荷物を持って保健室まで来てくれた所でした。 「ゆきちゃっ…ヒック……ック…どしたら…ッ…いい…?」 「どうしたらって言ってもしょうがないでしょ?もう本人にバレちゃったんだから」 「そっ…ッ…だけどッ……ふぇっ……ヒッ……ック……か…がく…ッ」 「怒鳴られなかったんでしょ?よかったなって言われたんでしょ?」 「…うわぁぁぁぁん!!」 「うるさい!!」 だって有紀ちゃんがそんな事言うから… 確かに言ったよ… 言ったけど… 加賀君、冷たい目をした後に悲しそうな顔してたんだもん…
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