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「林檎」
「有紀ちゃん…加賀君がね…」
「うん、フルシカトだったね」
「うー…」
有紀ちゃんの言葉にまた泣きそうになります。
「岬君、断ってたじゃん」
「だって…」
「だってって何?あんた、何で悩んでんの?」
「…え?」
「答えなんてとっくに出てるじゃん」
ずっと怒っていた有紀ちゃんは久しぶりに優しく笑っています。
「答え…?」
「本当に岬君の事が好きで、加賀は単なる勘違いに過ぎないなら、昨日の時点で泣いたりしないし、とっくに岬君と付き合ってるよ」
「……………」
「何で気付かないの?あんた、とっくに加賀の事好きでしょ?」
「え!?」
ビックリしました。
有紀ちゃんがそんな事を言うから……
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