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「ははッ!岬のどこが完璧だよ。王子様なんて言われちゃって、裏じゃ何股もかけてんのにな」
「まぁアイツ、口も上手いから」
中からはゲラゲラと笑い声が聞こえる。
笑えねぇ…
何股もかけてるって何だよ。
林檎はアイツの事が本気で好きだったんだぞ?
それを自分のステータスの為に林檎をハメようとしてんのかよ…
俺の怒りは頂点に達していた。
岬の野郎…
だが、その怒りを更に超える言葉が聞こえてきた。
「今頃林檎ちゃん、食われちゃってたりして」
「あー…そう言えば今日昼休みに資料室に呼び出すっつってたな」
あぁ!?
――バアァァァン!!!
俺は勢いよくドアを開けた。
「うを!!か、加賀!!?」
「おい、今の話本当かよ?」
「い、今の話?」
「とぼけんじゃねぇよ!!殺されてぇか!!??」
俺は二人の男の胸ぐらを同時に掴み、上から見下ろした。
「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!本当です!!」
「資料室つったか?」
「そうです!そうです!」
――ガタガタガタガタッ!!!
俺は二人を机に投げ飛ばし、目的地へ急いだ。
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