思わぬカニバリズム

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思わぬカニバリズム

ドイツのとある精肉屋。 そこの肉は異常に安かった。 「どうですかお客さん、お安くしますよ」 そんな事言われれば買わざるを得ない。 ほとんどの客が肉を買っていったのだった。 ある紳士は、 それをハンバーグにして食べる事にした。 しかし、 口に含んでひと噛みした、その肉の味がどうもおかしい事に気づいた。 牛や豚、山羊とも違うその味と食感に首を傾げながらも、 「安かったのだから仕方あるまい。」 と自分に言い聞かせて全て平らげた。 後日、 その店の裏側から人骨が大量に発見され、店長は人肉を販売していたという事実がラジオを通して紳士の耳に入った。 その時の紳士といったら、顔を真っ青にして、思わず自分の腹を撫でたそうな。
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