6人が本棚に入れています
本棚に追加
「………」
鳴り響く目覚まし時計に俺は目を覚ました。
夢を見ていた。
でも、覚えてない。
どんな夢を見ていたのかを考えながら、制服に着替えた。
「…ん。撥ねてやがる」
鏡を見ると、黒髪頭のてっぺんがあほ毛のように撥ねていた。
-くそっ。ついてねぇ。つーか、直んねぇし。
「…もう知らん」
早々に諦め、軽い朝食を済ませた。
コンコン、と控えめなノックが響く。
「美郷くん、居ますか?」
特徴的なソプラノの声に返事もせず扉を開けてやった。
途端、何かにぶつかったようなガッと言う音が聞こえた。
「…何やってんだ?」
女座りした女顔の白髪は俺を睨んでいた。
-う~ん…全く怖くない。むしろ何故女に生まれてこなかったか不思議だ。女ならその可愛い顔で
「美郷くん、酷いです」
「…知らん。行くぞ」
「あ、待ってくださいよっ!」
最初のコメントを投稿しよう!