さだおの中のさだお

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その朝、母の「チュンチュン」 という子鳥のさえずりのマネを耳元でされ、起きた。 母のボディーに軽く1発パンチ入れて、おれは毎朝の習慣であるブラックコーヒーを飲みにキッチンへ向かった。 おれの部屋から父の声が聞こえる。 ドアの隙間からおれの部屋を覗いてみた 父 「1、2、3、4、5、6、7… うぉ、 ばぁちゃん立ったよー!くららが立ったよー! すげぇよすげぇよ!アタイ…アタイ…」 母 「アイアム ア ビースト」 父と母は感動のあまり抱き合った。 泣きじゃくる父、 恥骨を押さえる母 呆れたはずのおれだったが、 その光景をムービーに収めたことは当たり前のお話。
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