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『矢崎さ‥』
「桂吾、呼び捨てでかまへんよ」
『じゃあ桂吾‥』
『ん?』
『桂吾は何してる人なの?其に何でそんなに親切なんだ?さっき会ったばっかだろ。簡単に人を信用し過ぎるのはどうなんだ?』
そりゃあ、怪しいけどかなりいい話だし内容によっては受けたい
でも、そんな安易に知り合ったばっかの人間に頼むのは不用心なのでは?
俺は少し不貞腐れるようにクッションを抱き締める。
自分に親切にしてくれている人の好意を無下にする解答だという事は分かっている
しかし、親切にしてくれたからこそ言わずにはいられなかったのだ
そして言った後に疑心暗鬼
ナデナデ
『‥‥何だよ』
何故か満面の笑みでクロの頭を撫でる桂吾
その顔はどことなく困った笑顔だった
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