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そのあと結局
“初めて会った相手を手当したうえ、命がけで守ったお人好しが悪いヤツな訳あらへんやろ!!!!”
って言われて渋々観念。
そんでにっこり笑って
“あとは俺のカンや”
なんて言うから俺も笑ってしまった
ようやく肩の力が抜けた俺はガシガシ頭を撫でる桂吾が姉ちゃんとダブって少しだけ家に帰ったような暖かい気持ちになった
この人で良かった‥
朧気な記憶を持ち、自分の不安な気持ちにも気付かない位
今の日本にどまどっていた俺に初めて優しくしてくれたのが桂吾で良かった‥‥
『アリガト‥』
小さく小さく呟いた俺の言葉に桂吾は気付いただろうか?
出来れば恥ずかしいので無視してくれると助かる‥
こうして、俺ことクロは戸惑いと気恥ずかしい優しさのなか
危険な匂いがするバイトと住みかを辛くも手に入れる事になったのだった。
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