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目の前には赤く色づく曇り空‥‥
日中は無邪気な子供たちが走り回っているであろう住宅街の公園で俺は目を覚ました
ただボーッと突っ立って夕焼けを見ていてハッと気付き辺りを見渡す
『あ‥れ?‥‥ここは?』
俺は死んだ筈‥‥
無意識に自分の手を握り、その感触、体温にドキリと心臓が高鳴る
しかし、同時に有る筈の記憶の多くが失われている恐怖に戸惑いその場を動けない
ガサ
『ッ‥』
なっ‥何かいる?!
誰もいない公園の背の低い生け垣が僅に揺れ葉が落ちる
「‥‥」
なんとなく、苦しそうな声が聞こえたような?
見に行く?
いやいやいや!!
何がいるか分からないし、それにここが何処かも‥!
「‥ッ‥‥」
‥‥
もしかしたら誰かがベタに怪我をして動けないのかも知れないし、このまま知らん顔しているのも目覚めが悪い
確かめる位なら大丈夫だよな?
俺は自分の好奇心と少しの使命感に勝てず生け垣に歩み進める
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