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――――‥‥
『ご馳走さまでした!』
「へーへーお粗末さまでした‥」
あれ?デジャブ?
寝惚けがなかなか治らない俺は桂吾の部屋で再びご飯を貰ってようやく覚醒
でもって、機械がいっぱいの棚の横には座ることなく立ったまま俺を睨む男
章次古虎(ショウジコトラ)
(24)
桂吾が経営する情報屋の従業員で伝書鳩とかじゃないらしい
身に付けていたシルバーアクセの中に黒いタグプレートらしき物があったと思ったんだけど‥‥
(単なるアクセサリーか?)
「本当にこんなのがあの千戯と渡り合ったのか?」
「クロはできる子なんやで、能ある鷹はなんとやらや」
『いやいや、そんな誉められても期待に答えられるだけのもの持って無いから』
「いや~謙虚やなぁ♪そんなクロに初仕事頼もか、ほれ」
渡されたのは白い封筒(縦8センチ横13センチ)とスライド式の携帯
「届け先はその携帯に入ってるから迷わんで行けるはずや、もし解らんことがあったら登録してある俺の所に電話しいや」
『あ、うん‥‥』
初めての仕事なだけに嫌にドキドキしてしまう
不確かな記憶しかない為か何をするにも一瞬の戸惑いが拭えない
生きるための知識はあるのに経験した記憶が無い事が怖い
でも‥
『俺、頑張る』
自分で決めた事だ、確り勤めて桂吾に迷惑かけないようにしなくちゃ!
悩むのは後でいい‥‥
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