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「おお、期待してんで」
そう言って去り際に撫でられ乱れた髪を其のままに、白い封筒と携帯を持って慌ただしく
『行ってきます!』
桂吾の部屋を出ていった。
―‥
「‥‥お前、初めから知っててアイツ拾っただろ?」
棚に寄りかかっていた古虎が組んでいた腕を解き、内ポケットから煙草を一本取り出すと、苛立たしげにくわえた
「当たり前やろ、昨日のヤクザ同士の抗争に突如現れた
“身元不明の白い美少年”
あの千戯を無傷で退けた者が何処の組織にも所属しておらず
尚且つ、その存在は今まで誰の目にも認知されていなかった
まぁ、そんな人物が窓を開けた直ぐそこに転がってるとは思わんかったがな。
話してみれば、記憶が曖昧でいく宛が無いって言うもんやから取り敢えず目の届く所に置いておくのも楽しそうだと判断したんや
事実面白い奴だったやろ(笑)」
桂吾は幾つものモニターがついたパソコン前の椅子に座り笑う
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