★第2の一歩★

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無我夢中で走った 住宅街を抜け、庶民的な商店街に入り目についた本屋で立読みをして店主と雑談 覚えの無い地名 見当たらない交番 何か変だと思い情報収集の為の立読みをして不明な点は店主に「リュウガクセイなんです~」なんて微妙に片言な日本語で質問 そして分かった事実は、俺が知る日本とは明らかに違う日本‥‥ 総理大臣は飾り、裏では極道やマフィアが国を堂々と動かし(既に裏ですらない?) 新聞や雑誌には、カタギじゃない人達が組する組織の大まかなスケジュールが載っていて、それを見て一般人は巻き込まれないように気を付けているらしい(店主談) スーツの人が言った意味がようやく分かった ちゃんと新聞や雑誌のスケジュールを把握してればあんなとこにいないって事か‥‥ 確認してみたところ、今日あの公園近くの店にどっかの組長が出向いていたらしい そこで恐らく何かがあり、なんやかんやで俺が巻き込まれたと。 『まさにカオス、警察は解体され一般市民の頼みの綱は新聞とかのスケジュールだけなんて‥』 夢なら覚めてほしいけど夢じゃない あの公園で僅にかすった刀の殺意が今も生々しく頬に残っている 全身を凍りつかせる無機質な狂気が現実だと突き付けて否定する気さえ起きない 『此からどうしよう‥、携帯も無いし財布も無い、この街を出たかったけど店主の話ではここは他の街より治安が良いって言うし、暫くは移動しない方がいいのかな‥‥』 .
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