プロローグって何だろう?

9/10
前へ
/222ページ
次へ
 俺は愛しさと切なさと、そこはかとない心強さを噛み締めながら静かに教室を後にする。  女子達の非難がましい視線を扉で遮断してから、深い嘆息を洩らした。  やはり俺には佐山さんしかいない。  例えどんなに蔑まれようと、存在そのものを否定されようと……。  虫けらを見るような冷酷な瞳で見詰められようと、クズと罵られようと。  最早俺の理想を具現化している唯一の存在は、佐山 秋穂しかいないんだ。  Fカップ。  しかも釣り鐘型。  この言葉の前には、数多の障害など苦にはならない。
/222ページ

最初のコメントを投稿しよう!

663人が本棚に入れています
本棚に追加