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ふと、女性2人とすれ違った。服装から営業部だと分かる。営業から戻って部長に報告するのだろう。
そんな彼女たちの話が耳に入ってきた。
「そう言えば、今度合コンやるんだけど来てくれない? 人数足りないんだってー」
「いいよ! 行く行く!」
来週の金曜日だけどさー、と軽やかな会話が離れても聞こえる。そんな彼女らを横目に急いで戻っていった。
仕事帰りは満里奈とよく歩く。
「営業部の人たち、合コンやるんだって」
「安里も行ってきたら?人数足りないかもよ?」
安里は考え込んだ。正直言って合コンのような賑やかなのはあまり得意ではないからだ。
「でも営業部と接点ないからなぁー私みたいなのが行っても場違いに決まってるよ」
そんなことないわよ、と満里奈は宥めるがそれでも安里は浮かない表情だった。
「私だったら速攻行くんだけどカレがいるから行けないわね。あ、でもこっそり行っちゃおうかしら~」
「こらこら、ちゃんと彼を大事にしないと」
浮気はダメだよ、と軽く注意するが、
「でも最近カレとマンネリ気味なのよねー」
とひとりごちた。
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