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次の日……
片桐「ハァ……ハァ……ハァ」
俺は額を流れる汗をぬぐいながら走っていた。
まだ4月末だと言うのにこんなにも汗をかくほど一生懸命走っている理由は…
片桐「あと……5…分」
そう
何を隠そうこの俺は寝坊して、乗るはずだったバスに乗れず集合場所の駅に走って向かう羽目になっているのである。
片桐「最……ハァ…悪…だ」
何で俺がわざわざ女がいる所に行かなきゃいけないんだ
もう本当最悪だ
向かってる途中で言うのもあれだが……
片桐「早く帰りてぇーーー!!!!」
そんな風に思って走っていると遅刻することなく目的地の駅に着いた。
田澤「おいっ!!片桐!!」
目的地に着くと先に着いていた田澤が物凄い勢いで俺の元へ近寄ってきた。
田澤「てめえ正気か?いくら米谷が1日分の金出すからって歓迎会何かに来るなんてよ……」
田澤はまんざらでもないような顔をして話す。
片桐「仕方ねぇだろ……承諾しちまったんだから行くしかねぇーだろ……」
おそらく田澤達も俺が来ると聞いて仕方無く来ているのだろう
俺は申し訳なく思い田澤から目を反らす。
田澤「意味わかって言ってんのか?女がいる中にわざわざ飛び込んでいくようなもんだぞ?」
田澤は俺の両肩に手を添え、しっかり言い聞かせるように話す。
片桐「大丈夫だって!クラスに男結構いるしよ……」
田澤「は?お前何言ってんだ?俺達5人以外の男今日誰も来ねーぞ」
え………
嘘だよな………
片桐「いやいや冗談よせよ」
俺は苦笑いで言った。
田澤「冗談なわけねーだろ!考えてもみろ!あの不良で危ないやつらが歓迎会みたいなお遊び何かに来ると思うか?」
田澤はいつになく真面目な顔で俺に言ってきた。
片桐「………………来ねぇ……な」
俺はしばらく考えてはみたがやはり答えは田澤と同じだった。
田澤「ハァ~………」
田澤は俺の考えの浅さに呆れ、大きくため息をついた。
片桐「………………」
俺も黙り混んでしまったためその場は重い空気に包まれた。
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