因縁

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「こいつはギルト。 前回はいませんでしたが、Jokersの一員ですよ」 「…………」 ギルトという男。 この中では年少に見える。 「そちらもお一人新しい方がいますね。 ラッドです、お見知り置きを」 「……どーも」 一応トーヤは返す。 「ところで……もう一人いた女性の方はどちらに? 確か、ヒメさんでしたよね?」 「っ……!!」 そう聞いてくるラッドの後ろで、ドクとカマがニヤニヤし始める。 だが俺らは……。 「ヒメはここにはいないが、直に会うことになるさ」 俺は怒りを抑え、ラッドに言う。 するとラッドは一瞬ムスッとした顔をする。 すると……。 「んで、ヨウってどれ?」 割り込むようにギルトが入ってくる。 「俺だ」 すると誰かが紹介する間もなく、ヨウが自ら出てくる。 「あんたがヨウか。 ふーん……」 ギルトはヨウをジロジロ見る。 「あんま出来そうには見えないけどなぁ……。 ここのエースでNo.1プレイヤーの息子ってだけの実力は持ってんだろ?」 「…………」 ギルトはヨウを挑発。 対して、ヨウは何も話さない。 だがギルトは何も感じていない様子。 つまりさっきのは挑発でなく、素のようだ。
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