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体温が上がっていく。
「俺を?どうして」
そんな顔してほしくない。
そんな、苦しそうな顔…。
「先生…」
先生に近づき、手を先生のおでこに当てる。
「…っ…」
「やっぱり。先生熱ありますよ」
「……。大丈夫だよ。そこまで、クラクラとかしないし」
「ダメですって!保健室行きましょう。少しは休んでください」
先生の手を無理矢理引き、保健室へ向かう。
歩いている途中、周りにジロジロ見られたが、そんなこと気にしている場合ではなかった。
「失礼しまーす」
保健室の扉を開け、中を覗く。
誰もいない。
「先生、いないみたいです」
「そう。神崎、大丈夫だから、戻ろう?」
先生が弱く私を引っ張る。
「だめです。今度は、私が先生の傍にいます」
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