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先生はどんどんこちらに近づいて来ている。
「俺の名前、知ってるよね?」
………。
言っている意味がわからず、ポカンと口を開けてしまう。
沈黙が流れ、教室にある1つの時計が秒針を刻む音だけ聞こえる。
「……口」
ギュ…と口を先生の指で無理矢理閉じさせられる。
先生はそっぽを向いていて口元を私の口を閉じさせた手でない左手で押さえていた。
「…む」
私が先生の手に自分の手をかけると、先生は私の口から手を退けてくれた。
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