めもりー。-空-

名前

自由になった先生の右手も先生の口元へ。

肩が小刻みに震えていた。

笑ってる…。

「……」

意味がわからず、再びポカンと口を開ける。

先生は笑いが収まるとこちら向く。

「だから、口」

今度は閉じさせられるのではなく、おでこをでこぴんさせられた。

「……痛いです」

微笑む先生。

その笑顔を見て、やっぱり人が笑っているのを見るのっていいな、と思った。