5.コーリング・ユー

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一見何の関係性が無さそうな二人だが共通点があった。 首から一眼レフのデジタルカメラを下げている。同じように使い込んだカメラだ。 エン・シェンとジャクリーン・エマーソン。 NOISEのカメラマンである。 「シオ捕獲~!」 素っ頓狂な声を上げたエンとジャクリーンな両腕を抱えられ、シオ再度保健室に押し込められた。そのまま勢いでシオを椅子に座らせる。 「な、何ですか?!」 「何ですかじゃないよシオ!」 ジャクリーンが至近距離からカメラのレンズを近付けて迫る。エンも同じ事をやってきた。 「リントさんのメーリス見たよなぁシオ~。あれ見てわかんねぇかなぁ~。」 「スクランブルよ、シオ。とんでもなくヤバい奴!」 至近距離から二つのレンズに迫られて、まくし立てられいくうちにシオの困惑は益々強くなる。 「見ました、よっ!」 シオはジャクリーンとエンを払いのけてデスクの上に避難した。カルテが散らばる。 「どういう状況なんですか?」 「わかんね!ただ生徒会絡みだ!」 まだレンズを向けてくるエンが威勢良く答えた。ジャクリーンも同じ構えで頷いた。 「間違い無いね。生徒会の動きがおかしい。」 「生徒会…。」 シオの心が息巻く。戦いの予兆が鼓膜を震わせた気がした。
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