7.バーン・ユア・ドレッド

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「30シルバーズ!」 波動は立ちふさがったユダが操る銀貨によって軌道を曲げられ、飛来してきた大元へ返された。 「レイディアントエアー!」 術者に行き当たったのだろう、声が聞こえた。途端に波動は発生した青い大気のドームにぶつかって消失する。 「誰だっ!」 スヴェインは出せるだけの怒気を放つ。凄まじい威嚇だ。 進み出たのは小柄な少年と発達したプロモーションを持つ少女。両者共見覚えがある。特に前者は今日会った。 「そこの女…確かNOISEの…」 「久し振りッス。スヴェインさん。ジャクリーン・エマーソンッス。」 「邪魔すんなよ…。そこのチビもだ。」 「こいつはシオ。うちのルーキーですよ。」 ジャクリーンは慎重に会話する。スヴェインが短気なのは知っていたが今はピークだ。扱いを間違えると危険な事になる。 「落ち着いて話を聞いてくださいよ…。こっちも生徒会を撤退させたいんで。」 「なら引っ込んでろ。テメェらは駒にしていねぇ。邪魔だ。」 スヴェインは敵意をより明確に二人へ向けた。空気がひりつく。 「生徒会は俺達が抑えます。だから、あなたは退いてください。」 シオが威嚇に負けじと声を上げた。震えている。怖い訳じゃない。だがスヴェインと云うこの男と向き合って、心のうちに潜むあの無数の声がざわめきだしたのだ。 スヴェイン。 スヴェイン・アグリュー。 「俺…あの人を知っている。」
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