7.バーン・ユア・ドレッド

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「えっ?」 ジャクリーンが怪訝な顔をした。シオはスヴェインを凝視している。とりつかれたかのように見ている。 「今日会ったとかじゃないの?」 「違う…もっと前、もっと前から…」 「サイコじゃねぇよなぁ、そいつ。目がキメェ。」 スヴェインはシオを侮蔑し、凶悪な笑みを浮かべた。シオは変わらずスヴェインを見ている。スヴェインはシオの視線が不愉快になってきた。 「親友…。レイルさんの、親友…。」 「テメェ、寝言を…!」 スヴェインの声に棘が混じる。 「レイルさんと同じ…失われた家の…子供…!」 スヴェインの目が大きく見開かれた。純粋な驚愕。澱んだ灰色の瞳が一瞬澄んで見える。空洞が出来たように。 だが空洞はすぐに燃え立つ憤怒に染まった。 「訳も分からん事をペラペラと…吹いてんじゃねぇぇえ!」 スヴェインはダガーを二つ共地面に突き立てた。 「ファランクス!」 地面が隆起し、大量の槍が生まれて突進してくる。 「シオ!跳ぶよ!」 「えっ?!」 ジャクリーンの腕が体に回された時、シオは漸く我に帰った。 「ディパーチャー!」 ジャクリーンはシオを抱え、軽やかに跳躍した。 「ジャクリーンさん!」 「大丈夫?!なんかボーっとしてたけど!」 「すいません。やっぱり俺…」 「気にしない!どうせ逃げ場は無いんだから!」 背後に大量の槍が地面にぶつかる衝撃音が聴こえた。シオは目を剥く。 「あの魔法…!チーフのエクストラ=シスマ?!どうしてあの人が…」 「相手の術を奪う魔法アーツスナッチ。シオもうかうかしてるとパクられるよ。」
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