8.ジャスト・ムーブ

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ルークは舌打ちし、リクの顔をジロリと睨んだ。排他的な目だ。冷徹と云うより愚直だ。突き詰めている何かを必死に死守しているような目だ。 「…お前達を助けに来たんだよ。」 「お前、まさか…!」 「俺もリストカッターだ。アマデオの仲間だよ。」 「…っ!」 リクは口をあんぐり開けた。 ドロシーがそんなリクの顔を見て笑い出す。 「キャハハハハ!!りっくんそのリアクション最高!」 「いや、え、な、えぇ…?」 「ルー君はりっくんより先に私達の仲間になったんだよ。りっくんの先輩ってワケ。」 「そうなのか?!」 リクは愕然としてルークを見やった。ルークは煩わしそうに顔を背ける。 「ま、ルー君の仕事は諜報とかのサポート役だからさ。会う事無かっただろうけどさ。でも知り合いみたいで良かった!これからまた仲良くやっていけば」 「ンな話はもう良いだろ、ドロシー。」 先輩を呼び捨てにし、ルークは冷めた口調で語る。 「アンタらの身の振り方をアマデオから言付かっている。スプリングネストで合流だと。」 リクは目を細めた。 「アマデオさんが云ったのか?」 「当然だ。生徒会の攻撃が始まったくらいに連絡が来た。」 「この状況を見越していたのか?」 「全てアイツとスヴェインの手の上だよ。」 ルークは無感情に吐き捨て、ドロシーを見やった。 「さっさと行くぞ。ドロシー、転送を。」 「はーい、はい。」 ドロシーは椅子から飛び下りた。
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