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「だ、ダメよニックさん!ベルツ君も悪気があった訳じゃ…。」
ブリジットがデイジーの左手を引っ張って制止した。
「えー。ブリジットも見ただろ?あのやらしい目。」
「ベルツ君だから仕方ないよ…。」
「あれ?フォローじゃないよなそれ?」
突っ込んだシャーロックをデイジーが睨むと、彼はすぐにラウルの後ろに隠れた。
「ラウルも変態か…!」
敵意をシフトされてラウルは驚愕した。
「えぇっ?!何で?!何があったの?!」
ジリジリと迫るデイジーに怯える二人をリク達は笑った。
「ねぇ…」
一頻り笑い、また盛り上がっていると、シェリルがリクに囁きかけた。場に合わない、不安そうな声をリクは怪訝に思いながらも耳を傾ける。
「何?」
「シオ…見てない?」
「まだ見てないけど…どうして?」
聞き返されてシェリルは顔を背けた。歯切れが悪い。その様子がリクに不安を芽生えさせる。
「シオがどうしたんだ?」
「あのね、シオ…」
「どうしたのぉ?」
アレンが二人の会話に食いついてきた。アレンを皮切りに他の面々も興味をリクとシェリルに向けた。
「あ、うん…。」
思わぬ展開にシェリルは益々惑う。シェリルの様子から事情を察したのか、ラウルの表情が変わった。
「シェリル。それは…!」
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