61人が本棚に入れています
本棚に追加
/804ページ
ドラゴンキャッスル、第一闘技場。
「集まったな?それじゃあツーマンセルでストレッチだ!いいな?体はほぐしとけよちゃんと!実戦はスポーツじゃねぇがケアは重要だ!手を抜くなよ!」
ジャージ姿で仁王立ちになっているドルベラット・ランバートの激を聴きながら、1ーBの面々は闘技場内に散らばり、ツーマンセルになってストレッチを始める。
闘技場と云っても簡素なギャラリーが設けられているだけだ。円形の闘技場の床はアスファルトでラバーが覆っている。後は天井に大きな照明が並んでいるだけで、目立った特徴は無い。広さだけはあり、道場よりスペースを取っていた。
「お前…背が伸びたな。」
両手を引かれ、彼の背中の上で背筋を伸ばされているシオにリクが云った。
「そうかな?分かんないけど。」
「いや伸びたぜ。前は俺を背中に乗っけんのも一苦労だったし。」
「そんなに?」
「そんなに。」
次はシオがリクを背に乗せる。確かに前より楽に出来る。リクの体に押しつぶされるような事は無い。
「リクはもう伸びないの?」
「伸びるだろうな、多分。成長期だし。」
次は長座体前屈。シオを座らせ、リクは背を押した。シオの体は柔らかい。上半身と下半身がくっつくまで伸びる。シオは体を限界まで伸ばし、深く息を吐いた。
最初のコメントを投稿しよう!