2.再会と遭遇

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「あの…」 少し間を置いて、シオはポツリと云った。 「俺を、どうして誘うんですか?」 「またいきなりだね。」 レイルは苦笑した。 「云わなかったっけ、理由?」 「俺じゃなきゃいけない理由までは…」 「そっか、云ってなかったか。勝手に誘って勝手に突き放してたのかなぁ、俺。」 シオはジッと睨み上げた。 「そうですよ。」 「何で知りたいんだい?君は結局断ったじゃない。今になってはどうでもいい筈だ。」 「……。」 シオは真っ直ぐ前を見た。床の一転を見つめ続ける。 「俺みたいな…得体の知れない奴を…誘うなんて…。」 「人の過去をとやかく尋ねる趣味は無いよ。気にしなくていいのに。」 「建て前なんていらない…!」 シオが語気を強めた。 「俺は、人間じゃないかもしれない。俺という存在も、何かわからない。そんな俺を…俺を…」 「あの時の俺は君を人間だと思ってたよ。」 感情的になるシオをレイルは制した。ハンバーガーを手に取り、レイルはかぶりつく。 「少し、ごっちゃになってるね。君が君自身を探す事に俺を巻き込んじゃっている。」 「あ…」 シオは湧き上がった感情を鎮めて、自省した。見境がなくなっている自分に気付く。
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