2.再会と遭遇

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「シオ?どうしたシオ!」 レイルがシオを揺さぶる。だがシオは呻きながらうずくまる。 「例の記憶か?シオ!そうなんだね?!」 月虎はシオを揺さぶるレイルの横顔を見てハッとした。レイルの目が爛々と輝いている。ギラギラと執着を露わに、欲求を高ぶらせる。 「シオ、気を確かにするんだ!落ち着いて自分を見ろ、記憶を思い返すんだ。それは誰の記憶なんだ?誰の記憶なんだ?!」 シオを掴みかからんばかりに詰め寄るレイルを月虎が引き止める。レイルの肩を掴み、自分に向かせた。 「レイル!お前が落ち着け!どうしちまったんだ!」 「邪魔しないでくれ、月虎。待っていたモノなんだ!やっと来たモノなんだ!」 月虎にもその気迫は向けられた。コバルトブルーの瞳がざわついているように、細かな光が瞬く。高ぶった欲求は攻撃的な眼光に成り変わり、月虎でさえも容赦なく突き刺す。 「何だよそれ!」 豹変したレイルに月虎は気圧されまいと息巻いた。 だがレイルは最早月虎を眼中におかない程、虚ろな視線になった。 「約束なんだよ、月虎…!俺にとっての、たった一つの!」 「今はシオを助けるべきだろ!やる事が違う!」 「邪魔するな、月虎!」 レイルは月虎を突き飛ばした。レイルとは同じ身長だが体格は月虎の方が良い。そんな月虎をレイルは片手で難無く突き飛ばしたのだ。 「痛っ…!レイル!」 レイルはシオを横たえ、体から青いオーラを発生させた。 「サクリファイス…!」
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