2.再会と遭遇

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「怖がらなくていい。君は何も失わない。ただ、受け入れて。誰もがそうなの。誰かの欠片を胸に宿して生きている。だから、受け入れてあげて…」 シオに優しく声を掛け、アインは立ち上がった。一転してレイルに敵意を突き刺す。 「お前…!シオにあんな事…!」 「初対面でお前呼ばわり…?」 レイルは平然とした態度で服を直し、右手を出した。 「奇妙だね。君は…シオに似すぎている。」 「お前には関係無い…!」 「初対面で嫌われちゃったなぁ。えぇと確か君は…一年の転校生だ。名前は…?」 レイルに名乗る名は無いと云わんばかりにアインはレイルを睨む。 「引こうぜ、レイル。分が悪い!」 月虎の宥めも本気になる。アインに睨まれ、月虎に肩を掴まれ、レイルは徐々に平静さを取り戻す。だがその過程をシオへの未練に妨げられる。 「アイン…!止めろ…!」 幾分気が楽になったシオがアインの袖を引っ張った。アインはシオを気遣いながらも、レイルへの敵意を冷まさない。 「シオ、アイツには近付かないで。アイツは…私達を利用したいだけだ。」 「私達…?」 「私も、君と同じなの。 、、、、 約束の証。」 「約束…?」 シオが首を傾げている合間にアインが右手をまた突き出した。粒子を操り、水の中に閉じ込める。シオはハッと我に返った。飛び交う粒子、見慣れた粒子。 彼女が使っているのは形や名前は違えど、立派なアトモスフィアだ。
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